クレヨンしんちゃんの泣ける話…「シロ」との悲しすぎる別れ
前回ダイジェスト風に紹介したクレヨンしんちゃんの泣ける話だが、また別の泣ける話を入手した。
今回もまた創作ものだが、やはりクオリティが高くぜひ紹介したいと感じた。
という訳で、前と同じスタイルでクレヨンしんちゃんの泣ける話、スタート。
ここがポイント!
僕の名前はシロ
今回の泣ける話は「13年後のクレヨンしんちゃん 僕の名前はシロ」というタイトルだ。
題名から見てわかる通り、アニメ・クレヨンしんちゃんよりだいぶ未来の話になっている。
クレヨンしんちゃんの各キャラクターが成長した姿を想像しながら読んでいただきたい。
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感動のストーリーがこちら!
シロが野原家に拾われてから13年。
ひまわりは中学生になったし、しんのすけは高校生でしかも今年受験を控えていた。
勉強に忙しいこともあって最近はめっきり遊んでくれなくなった。
シロはというと、この頃まったく元気がない。
食欲もなくなってご飯を食べる気がしない。
なでてもらうのは好きだけれど、お散歩も興味がなくなった。
ただただぼんやりとした眠たさがずっと続いている。
ある日の朝、みさえがシロを連れて動物病院に向かった。
手術室でこの白い犬は自分の毛が汚れてしまっていることに気付く。
「みすぼらしくなってしまった。もうわたあめにはなれない…」
と同時に、うすうすと自分が寿命だということを理解したのだ。
夕方になり家に連れ戻される。
家の中ではしんのすけが大きな声で叫んでいる。
「オラが別の病院に連れてくゾ!」
飼い犬に死期が近づいていることを認めたくないのだ。
ひろしとみさえは冷静に、そして優しく説得する。
「生き物はいつか必ず死ぬのだ」と。
シロはぼんやりとした意識の中で聞いていたが、やがて眠ってしまう。
そしてある夢を見た。
それは彼が初めてしんのすけと出会った時の夢だった。
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ダンボールに入れられたまっ白な犬を三輪車で引っ張る小さな子ども。
夢の中の時間はあっという間に過ぎていく。
いつの間にか三輪車は自転車に変わっていた。シロはカゴに乗せられる。
気付くと、またカゴは一回り大きくなっていた。自転車も新しくなっている。
夢は野原家に飼われてからの13年間をなぞっていた。
思い出を一つ一つ確かめるように…
シロが目を覚ますと、冬の道ばたにしんのすけが倒れていた。
彼は必死に病院を探していたのだ。
しかしどこの医者にも見放されてしまい、そのうちに体力も限界がきて途方に暮れていた。
泣き顔でそっとうす汚れてしまった「わたあめ」を抱きよせる。
13年前、初めて出会った時「ふわふわのわたあめ」と呼ばれた。
おいしそうだからと言われて抱きしめられた。
よく見れば、今いるこの場所は二人の出会いの場所だった。
始まりで、そして「終わり」の場所。
「本当に立派になったね、しんちゃん」
もう少し待てば春が来る。
その時は君に会いに行こう。桜色でふわふわの、わたあめになって…
犬目線のお話
一匹の犬と飼い主の出会いと別れを書いた泣ける話、いかがだったろう。
「しんちゃんとシロ」。彼らは紛れもなくベストパートナーだ。
この二人の別れとなると、読者もグッと来るものがあったのではないだろうか。
実はこの泣ける話、本来はシロの視点で描かれている。
原作の泣ける話も調べればすぐに見つかると思うので、興味があればぜひ。
考えてみればクレヨンしんちゃんの放送開始からかれこれ20年以上も経っている。
ファンの中にはこの泣ける話のような経験をした方も少なくないだろう。
もしあなたのペットがまだ元気なら、いずれ来る「別れ」の前に大切に接して欲しい。