キワド過ぎて放送禁止!?銀魂の面白い名言が話題に…
銀魂といえば、数々の心打たれる名言を生み出してきた傑作マンガ・アニメだ。
しかし忘れてはいないだろうか?本来この作品はギャグがメインであることを…
ということで、今回は銀魂の数ある「名言」の中でも特に面白いと思えるものを紹介したい。
面白ければ何でもアリ!?銀魂の名言がハンパない…
銀魂のギャグシーンといえばユニークな言い回しもさることながら、そのテンポの良さが笑いに大きく貢献している。
アニメ版第105話のタイトルでもある「何事もノリとタイミング」という名言にもある通り、銀魂はとにかく勢いで笑わせることが多く、だからこそ面白い展開に繋がっていくのだろう。
しかしあまりにノリが良すぎて、ついついやり過ぎてしまうことも…
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たとえば同じジャンプに掲載されているワンピースの名言をパロった「糖分王に俺はなる!」というセリフや、夜神月を真似て「お前の名前デスノートに書いとくわ」というオマージュ。
これらはまだ許せるとして、銀魂では「燃えるゴミで良いだろ、だって読んでるとなんか燃えるもん」という面白い名言で週刊少年ジャンプそのものをネタにしてしまうくらいだ。
しかもこの名言の面白いところは、いわゆる「手に汗握る」という意味の「燃える」と物理的に燃焼することを掛けた言葉遊びであるという、極めて高度なテクニックを使用している点だ。
こうしたパターンの名言は他にもあって、銀魂の主人公・坂田銀時はトイレに行って用を足すことを「糖」というが、これもしっかり「尿」の韻を踏んでいる。
もちろん銀さんが糖尿病という設定があってこそ活きるネタでもあるから、何重にも計算された名言と呼べよう。銀魂のギャグはただ面白いだけではない、このように計算し尽くした笑いが存在するのである!
笑いに対してあまりにも貪欲…これもある意味「やり過ぎ」と言えるのではないか?さらにこの過剰っぷりは銀魂の作中を飛び越えて、作者の発言にまで及んでいる。
作者・空知英秋の「おもしろコメント(問題発言?)」は様々なところで見られるが、最も衝撃的なのは銀魂アニメが終わった後に発刊されたコミックスに寄せられたものだろう。
「長い間、アニメ銀魂をご愛顧いただきありがとうございました」と、まずは大人の対応を見せる。が、肝心なのはその後だ。
ここで多くの読者に「さすがの空知でも時と場合を選ぶか」と安心させておいてから、次の行でいきなり「俺の印税収入の糧になってくれてありがとう」と、思っていても中々言えないストレートな本音をぶつけたのである。
発言者によっては騒ぎになりそうなコメントだが…普段から歯に衣着せぬ物言いで有名な作者だけに、銀魂ファンの間でも「空知節」として面白い名言扱いをされている。
また、この表紙コメントは最後に「アニメ銀魂のことは忘れても通帳に刻まれた数字は忘れない」と、元AKBアイドルの引退会見をモロパクリした名言まで残している。
あまりにド直球過ぎるコメントとして、この名言はネット上でも賛否両論だが「銀魂テイストのユーモア」という見方も強い。
「面白いが自分の立場さえ危うくする…!?」
銀魂作者・空知英秋のストイック過ぎる生き様が垣間見える名言だ。
まだまだあった…銀魂作者のユニークさが光る名言の数々
人が面白いと感じるには「意外性」が必要だと思う。普通ではありえないような「シュール」なコントで笑うのは、そんな思いがけなさがあるからだ。
さらにその型破りな内容に「あるある!」と共感できれば、人は余計そのネタにハマっていくだろう。こうした予想外なネタが銀魂には数多く存在する。
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たとえば、筆者が面白いと感じたのは銀魂作者のホームレスに対する考え方だ。実は幕末期には「牢人」という現在のフリーターのような人たちがそこら中にいて、銀魂にもそうした侍が多く登場する。
作品内で銀さんは、彼らを「ダンボールをマイホームと呼んで暮らすサムライ」と表現しているが、その直後に「お前もそういうポジティブな生き方が出来ねーのか!」と叫んでいるのだ。
普通の価値観であれば、やはりホームレスたちを前向きとは思い難いだろう…ところが銀魂作者の空知英秋は、慎ましやかな日々を懸命に生きるポジティブな人たちとして彼らを捉えているのだ。
また冬の風物詩であるコタツに対しても、「一度入ったら二度と出られない、やる気を全て吸い取る四角いブラックホール」と言い、こちらも名言になりそうなほど独特の見方をしている。
銀魂の中には「面白いこと言ってやろう!」と狙った、いわゆるドヤ顔系の名言も少なくない。だが上記のように、作者のユニークさが光るものも存在するのだ。
過激な発言をしても「空知節」というオリジナリティとして許されてしまうのには、前提としてやはり面白さが際立っているからだろう。
「タイトル」にも見逃せない空知節が…
銀魂といえば本編の面白さも去ることながら、タイトルのユニークさでも有名だ。
たとえば第9話の「ケンカはグーでやるべし」という題名は、一見するとただのユーモラスな面白系タイトルだがしっかり読み解くと、実は深イイ名言とも考えられる。
25話目の「鍋は人生の縮図」と言うのも、何となく考えさせられてしまうのではないだろうか?
一方で「天然パーマに悪い奴はいない」のような、ストレートな面白系タイトルも存在している。これは主人公・坂田銀時の天然パーマをネタにしているが、作中で「本当に彼が善良な人間かどうか微妙」だという笑いがまず1つある。
さらに「天パ」といえば、普通はコンプレックスの一つとも思われる特徴だが…むしろこのイメージを活かしてしまう銀魂の皮肉さと、さらに面白さが混ざったタイトルと言えるだろう。
ほかにも33話目の「メニューが多いラーメン屋はたいてい流行っていない」という、やや長文のタイトル。
いわゆる「あるあるネタ」だが、こちらは笑いとして通用する一方、銀魂スタッフのウェットに富んだ着眼点が生み出した逸品と言えるだろう。もちろんアニメだけでなく、マンガ版・銀魂も毎回凝ったタイトルが用いられている。
ダイレクトに心に響く名言ものから、思わずクスッとなる面白いテーマまで様々だ。各話のタイトルと言えばつい見落としがちだが、銀魂は逆にこういう部分にこそ力を入れているのである。
もし今まで意識していなかったなら、次回からしっかり目を通してみると良いだろう。
最近はファンの間で「マンネリ」などのネガティブ発言も聞かれるが、何だかんだ銀魂が面白いギャグマンガであり続けるのは、ひとえに作者の非凡な才能がなせるワザと言えよう。