徹底検証!「紙コップ系の自販機」はゴキブリだらけだった!?
楕円形の体から触覚や足などの線が伸びるフォルム。茶黒のカラー、そしてカサカサと立てる足音!
そう、日本人の多くが「生理的に敬遠してしまう」であろうゴキブリ様だ。
想像するだけでジンマシンの出て来そうなあのゴキブリが、なんと「紙コップ式の自販機」に潜んでいるとの噂があるのだ…
普段からよく紙コップ系の自販機を利用する筆者としては、まさに居ても立ってもいられない情報である。
そこで今回は、ゴキブリが本当に「自販機に住み着いているのか」どうかを調べてみた!(平常心を保ちつつ…)
ここがポイント!
「紙コップ式」の自販機はキケン!?ゴキブリの巣があると噂に…
噂の出どころは不明だが、特にネット上を中心に「自販機はキケン」という都市伝説が広まっている。
「あの中にはゴキブリがうじゃうじゃ住み着いている」なんて話を、一度くらいは耳にしたことがあるだろう?
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よく目にする缶飲料タイプなら特に害もないらしいが、会社のオフィスなどに設置される紙コップタイプの自販機は特にヤバいそうだ。
と言うのも、ゴキブリは生態的に「狭くて」「湿っていて」「餌のある場所」を好むのだが、紙コップ式の自販機はこの条件を全て備えているのである。
「狭い」のは自販機の構造を見れば一目瞭然だろうし、「湿っている」のも飲料を取り扱っているため当然だ。
さらに紙コップ式の自販機は砂糖やミルクなど…ゴキブリの栄養源となるものが多数取り揃えてある。
また多くの人は「紙コップ式」という響きからコーヒーなどのカフェイン飲料を想像すると思う。
だが、あの型の自販機は同時に栄養ドリンク系の飲み物も売っていて、これらも残念ながらゴキブリの好物らしい。
つまり!ゴキブリにしてみれば、あの「紙コップ式自販機」というやつは「一度入ったら出て行けない」竜宮城的オアシスなのである!
このゴキブリに関する噂に対して、ネット上では多数の反応があり…
・「もう紙コップ型の自販機で買えない!」
・「いつも買ってるけど、言われてみれば変な味がするような…」
・「根拠のないデマカセにすぎない」
・「21世紀の現代にそんなズサンな話があるわけない!」
など…賛否両論で様々だ。
しかし、ユーザーの声より気になるモノ。それは紙コップ式の自販機を取り扱うメーカーの声だ。
そこで、各種メーカーの意見(反論?)を以下に集めてみた。
「ゴキブリいません…」自販機業者のコメントは本当なのか!?
どこの企業でもそうだが、不利益な質問をされて素直に答えるところはない。
現在、日本にある紙コップ型の自販機はとある企業が大きなシェアを握っている。
当然ここに「ゴキブリいるの?」なんてストレートに聞いても「いません!」としか返ってこないだろう。
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ところがこの企業のサイトを調べてみると、衛生管理がかなり徹底されていることが分かる。
各種自販機には「サニテーション」と呼ばれるプログラミングが施されている。これは紙コップにドリンクを抽出するノズル周辺の汚れを察知すると、自動的に洗浄してくれる機能である。
もちろん自販機メーカーのスタッフが定期巡回して、人の手によっても丹念に洗浄されているそうだ。
また、紙コップ式の自販機は設置からある程度の期間がたつか、もしくは一定販売数をこえると一旦専門の工場で引き取って分解洗浄まで行われる。
さらには、品質管理が十分に行き届いているかを抜き打ちで検査する部門もあるという。
なるほど。ここまで徹底的に検査しているのだから安全性は間違いないだろう…
つまり、メーカー側の見解としては「ゴキブリなんていない!」と言うのが正式なコメントのようだ。
もちろんこの企業以外にも、「紙コップタイプ」の自販機を扱うメーカーは同じような管理体制を取っている。各種飲料メーカーとも「対策は万全」とのこと。
ゴキブリが自販機(紙コップ方式)に生息するか外部調査した結果…
と、ここまで「最もらしい」説明はされたものの…
メーカー側がいくら「安全!」と太鼓判を押しても、直接口にする飲料だけに「やっぱり不安」というのが利用者の心情だろう。
昔から「火のないところに煙は立たない」と言うし、「信頼できる調査内容」がないと心配の種は尽きないものだ。
ところで、やはり同じように考えている人が多いのか?過去の日本では何度か「紙コップ式の自販機にゴキブリは本当にいるのか!?」という調査が行われている。
例えば、ネット上のとある有名サイトが2006年に行った調査がこちら。
・「自販機の下と紙コップの取り出し口に丸一日、ゴキブリホイホイを設置して結果を見る」
ちなみにこの調査結果、ゴキブリの捕獲数は意外にもゼロだった。そして設置してあった自販機のメーカーに問い合わせたところ…
「機体の下に特別な殺虫剤を散布している」とのことで、ゴキブリが生きたまま内部に侵入できない工夫がされているようだ。
また、大阪青山大学が2009年に行った調査も紹介しよう。
・「紙コップ式自販機の内部に、いくつかの罠を設置して結果を見る」
この時も成虫のゴキブリは一切確認されなかった。ところが…幼虫のゴキブリは70匹近く捕獲されており、またコバエなど他の虫も同じくらい見つかったのだ。
自販機内部にいた虫はいずれも体長7mm以下ということで、大きな虫が住むには適していないようだが、それにしてもゴキブリの幼虫が見つかっていたというのは驚きである。
更に驚くことに、このゴキブリの幼虫を調べてみたところ…なんと食中毒の元になる「サルモネラ菌」が見つかったというのだ。
もちろん自販機メーカーとしては、紙コップへの付着やドリンクへの混入が無いようフィルターを設置するなどの企業努力は行われていて、「菌が発見された=危険!」と即ダイレクトには繫がらないと主張している。
とはいえ、紙コップ式の自販機でゴキブリの幼虫が発見されたのは確かであり、その体内からサルモネラ菌が検出された事も事実だ。
恐らく安全とは思われるが、不安に感じられる人は缶タイプの自販機だけにしておいた方が無難かもしれない…?
少し歯切れの悪い結果になってしまったゴキブリ調査。(全てを通り越し、平常心。)
しかし紙コップの自販機は安いし、ゴミの処分も楽なため、出先で見かけるとついつい手を伸ばしてしまう代物だ。
メーカーの行う分解洗浄時にも「ゴキブリを見た」という報告例はないため、基本的にこの噂はただの都市伝説。
安心して購入できるモノ…と思いたい。