のび太は植物人間だった!?ドラえもんの悲しい都市伝説
ひみつ道具でどんな願いでも叶えてくれる不思議な存在「ドラえもん」。
「あーあ。ドラえもんが目の前にいたらなあ…」
誰もが一度は考えたことがあると思う。そんな夢のような存在のドラえもん。
だが実際に、彼は本当に夢の中だけの人物だった…ネット上でこんな都市伝説が噂されているのをご存知だろうか?
今回はこのドラえもんにまつわる“悲しすぎる”都市伝説を紹介しよう。
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ドラえもんは植物人間になった「のび太の妄想」だった…
病室に1人の少年がいる。彼は交通事故で脳に障害をおった入院患者だ。
医者が言うにはもう目覚めることはないという。そんな彼の頭の中で広がる壮大なストーリー。
それこそが「ドラえもん」であり、植物人間の人物こそのび太なのだ。つまり都市伝説的にいえば、ドラえもんの物語は「のび太の妄想」だったのだ。
もちろん作中でハッキリと語られたわけではない。だがドラえもんの都市伝説の1つとして有力な噂だ。
確かに、ドラえもんのひみつ道具は便利過ぎるものが多い。
中には「そのエピソードでしか使いようがないだろ!」と思うようなかなりご都合主義のものや、何もない状態から物を生み出すような非科学的な道具すら存在する。
全く現実的ではないこうした道具も「植物人間ののび太が見ている夢」ならば、つじつまが合う。
こうした点から見ても、のび太を植物人間とするこの都市伝説はかなり信ぴょう性が高く思われる。
また「のび太=植物人間説」が生まれたのは、あるきっかけのためだという。
植物人間の設定はどうやって生まれた?
のび太が植物人間という説。この都市伝説には続きがある。
じつはこの設定は、ドラえもんの生みの親である藤子F不二雄が「ある少年のお見舞い」に行ったことから生まれた。その少年もやはり事故で植物人間になっていたのだが…
当時すでに「オバケのQ太郎」「パーマン」などのヒットにより、有名マンガ家になっていた藤子F不二雄。
少年がまだ元気だった頃に彼の作品のファンであったことから、両親は「どうか会ってやって下さい」という旨の手紙を藤子先生に出したという。
こうした流れで少年と面会することになった。もちろん、藤子先生としてはただ会うだけのつもりだったろう。しかしこれが奇跡の出会いとなる。
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面会に訪れた際に少年は「ネコ型のロボット」や「四次元のポケット」など、ドラえもんのキーワードとなる言葉をつぶやいたそうだ。
少年は当然だが植物人間の状態だったので意識などない。しかし都市伝説では、ハッキリとドラえもんに関するキーワードを口にしたと紹介している。
もしかしたらそれは本当に奇跡だったのかもしれない。ともかく、このことにヒントを得た藤子先生は帰宅後、ドラえもんのプロットを制作。
ヒントをくれた少年に敬意を評し「のび太も植物人間」という裏設定にしたそうだ。その後、ドラえもんは藤子先生が想像した以上のヒット作品に。
まさに植物人間の少年との出会いは「運命」だったのだろう。
「植物人間説」はドラえもんスタッフによって都市伝説化された?
ところがこの都市伝説には、多数の否定的な意見がある。
「植物人間が言葉を喋るはずがない」という夢のないツッコミばかりの中で、ある有力な説を証拠にするものがある。
それが「チェーンメール発祥説」だ。ネットやメールの発達によって急速に広まったチェーンメール。
もっとアナログな時代には「不幸の手紙」などとも呼ばれていた。
「この手紙を読んだ人は○○日以内に○○人に同じ内容のものを…」
という、お決まりの文面が書かれたアレである。実は植物人間の都市伝説もこのチェーンメールから広まったものだという。
今でこそ受信対策がとられたが、特に2000年ごろは社会問題になるほど大量の「スパム系」の手紙が届いた。
ドラえもんにまつわるこの都市伝説も、そうしたチェーンメールの1つだったというのである。
実際に、ドラえもんのスタッフはのび太の植物人間説や「植物人間の少年の話しが元になってドラえもんが作られた」という説に対して全否定している。
そう。ドラえもんスタッフ的には、この都市伝説は「デマ」なのだ。
そして、チェーンメールの発祥という噂もその説を後押ししている。しかし植物人間というと、かなりデリケートな問題だ。
国民的アニメの主人公の1人でもあるのび太が「実は植物人間でした」。こんな宣伝をしてしまったら大量のクレームが入るかもしれない。
それなら「都市伝説」ということにした方が、ドラえもんスタッフ的にも都合がいいはずだ。チェーンメールの説はまさに「渡りに船」だったのである。
つまり、ドラえもんスタッフはこれを都市伝説として隠ぺいしたのである!また隠ぺい説の中には、モデルとなった植物人間の少年に気を遣ったという考え方もある。
ただ仮に、都市伝説が本当だったとしても…当事者の1人である藤子先生は既に他界されている。我々が全てを知ることは難しくなった。
真相は闇の中…なのかもしれない。