「黒子のバスケ」にパクリ疑惑!?二度も打ち切りの危機にあっていた
「黒子のバスケ」といえば有名なバスケット漫画だ。
アニメも大ヒットし、特に一部の女性から人気を勝ち取った作品である。
しかし、原作が連載されている間は何度も打ち切り話があがっていたという…
人気作品がなぜだろう?今回はその真相に迫ってみた。
ここがポイント!
「初期」の黒子のバスケは打ち切り寸前だった!?
黒子のバスケの原作は2009年から「週刊少年ジャンプ」で連載を開始した。ジャンプといえば、常に少年誌のトップにいる存在だ。
スポーツ漫画だけ見てもキャプテン翼やアイシールド21など、黒子のバスケ以外にも多くの有名作品が掲載されていた。だが人気マンガを多数生むジャンプだけに、そのシステムはかなりシビアだ。
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多くの作品はまず読み切りサイズの話を掲載して、人気が出れば連載という形になる。新人賞を取った黒子のバスケも当然こういう流れでスタートした。
しかし、ジャンプが恐ろしいのはここから。新人だろうと人気がなければ容赦なく打ち切りになるからだ。
これは読者も感じることができて、雑誌の後ろにある作品ほど不人気…つまり打ち切りの可能性が高いのである。連載開始当初、黒子のバスケは常にジャンプの後ろ側にあった。
巻末の目次からめくった方が早くたどり着いたくらいである。そして新人作品に対してジャンプは厳しい。
過去にどれだけの若手が打ち切りにあって来ただろう…事情を知る当時の読者は、黒子のバスケも他の作品と同様、「打ち切りを食らう」と確信してたかもしれない。
確かに黒子のバスケは絵柄がスタンダードであまり目立たないし、初期の展開もスポーツ漫画としてはありきたりだった。話題性も少なかったのでいつ打ち切りになってもおかしくなかったのだ。
キセキの世代がまさに黒子のバスケの「キセキ」に!
黒子のバスケを説明するにあたって、無視できないワードがある。ご存知「キセキの世代」だ。
作品内に登場する「帝光中学校」において、「10年に一人の天才たち」と呼ばれた5人のプレイヤーのことである。黒子のバスケはこのキセキの世代に、「実際は6人目の選手がいたのでは?」
というテーマを基軸にして描かれている。連載当初から設定はあったが顔は隠されていた。
その後、第3話で彼らの1人である黄瀬が登場したものの、全員登場する前に打ち切りだろうと考えられていた。だが黒子のバスケは打ち切りの前に、どうにか5人とも作中に登場させた。
そしてここから黒子のバスケの逆転劇が始まる。今まで雑誌の後ろの方にいたのが、キセキの世代効果で徐々に人気が出始めたのだ。
気付けばアニメ化もされ、たちまち有名作品になったのである。つまりキセキの世代が黒子のバスケを打ち切りから救ったのだ。
これぞまさに「キセキ」と言えるだろう。
黒子のバスケが「パクリ疑惑」で、再度打ち切りの危機!?
アニメのヒットが影響して作品の売れ行きも順調だった「黒子のバスケ」。もう打ち切りに怯えることはない。だが連載中、再び危機に襲われるのだ。
その危機と言うのがなんと「パクリ疑惑」。気になるパクリ元は、過去にジャンプで連載していたスラムダンクだと噂された。
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しかもストーリー展開などマンガの面白さに関わる核の部分でパクったというのだ。出版側としては早い話、「同じ雑誌」の「同じバスケット漫画」が「同じ展開」なら掲載する意味がない。
このことから黒子のバスケは、またしても打ち切りにあいそうになった。最も問題となったのが第247Qの「いやだ」。
この回で、誠凛キャプテンの日向が試合中に3つ目のファウルをもらう。バスケットでは累計ファウルが5つ貯まると退場になるので、ファウルが4つになった時点でベンチに下げるのが暗黙のルールだ。
しかしこの状況で、日向は審判に猛抗議をした。実際に3つ目のファウルは誤審だったものの、審判は日向に対して新たにテクニカルファウルを与えた。
キャプテンが冷静さを欠いてチームをピンチに追いやるという、一種の自滅パターンだ。このエピソードがスラムダンクでもそのまま存在する。
陵南キャプテン・魚住の「4ファウル事件」だ。審判が誤審をしたところも含め、丸々同じ展開なのだ。
黒子のバスケはこのシーン以外にもいくつかの箇所でスラムダンクをパクったと指摘された。このため、出版サイドは打ち切りの方向で話を進めたが…
「同じバスケット漫画だから似ることもある」
「一部の演出はパクりじゃなくてオマージュだ!」
ファンからのこうした援護もあり、どうにか打ち切りという最悪のケースは免れた。
確かに同じジャンルの漫画なら展開が似ることだってあるだろう。特にアツい展開については、これはパクりではなく一種の「定番」もしくは「黄金パターン」とも言える。
打ち切りを乗り越え、最後までやりきった黒子のバスケ!
何度も打ち切りの危機を迎えながらも、黒子のバスケは2014年にひとまず連載を終了した。もちろんこれは打ち切りではなく「円満」な終わり方だ。
「なかなか潔い終わり方」
「最後までやりきった」
など、終了した際のネット上の評判も上々だ。ちなみに打ち切り作品と言えば、もはやジャンプの伝統芸である。
「オレはようやく登り始めたばかりだからな。この果てしなく遠い男坂をよ…」
車田正美氏の「男坂」。ラストのセリフと共に、打ち切り作品としても有名だろう。
また打ち切り作品には「俺たちの冒険はまだまだ続く!」という別の決まり文句も存在する。黒子のバスケがこうならなくて本当に良かった。
ところで、黒子のバスケはその後「週刊少年ジャンプNEXT!!」に移って連載を再開。こちらに移ってからもアニメは第3期が制作されるなど、依然としてその人気が収まる気配はない。
打ち切りの不安がなくなった黒子のバスケは、どこまで「キセキの坂」を登り続けるだろうか?今後も要チェックして、また記事をお届けしたい。