すぐに消せ!女神転生シリーズの都市伝説がガチで怖かった…
アトラスから発売されている人気ゲームシリーズの女神転生。
近年では派生作品のペルソナが独自の路線を作り出してさらなる人気となっている。
さてそんな女神転生シリーズだが、悪魔をモチーフにしていることからやはりオカルトな都市伝説が多く存在する。
今回はその中でもより怪しさ満点の都市伝説を紹介しよう。
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女神転生の起動時に現れる「謎のメッセージ」の都市伝説
ドラゴンクエストの「冒険の書」に代表されるように、昔のゲームは起動直後が一種の恐怖だった。
現在のメモリーカード式とは違ってカセットROMに直接セーブしていたため、ROM内でバグが発生すると起動時にデータごと消されてしまうのだ。
ただでさえ怖いそんな起動直後に関する都市伝説が、女神転生にはある。先のドラクエに比べると女神転生のデータは消えにくかったので、その点の心配はないのだが…
実はSFC版の「真・女神転生」を起動すると、画面いっぱいに「すぐにけせ」という文字がびっしり表示されるという都市伝説が存在する。もちろん普通にプレイしていてもそんな現象に見舞われることはない。
だが都市伝説によると、一定の確率で赤文字の「すぐにけせ」が現れ、こうなってしまうと一切の操作を受け付けないとも言われている。
また都市伝説の多くはこの確率を1/65536としているが、女神転生シリーズといえば問題の「真・女神転生」発売当時から人気の高い作品だった。
約6万分の1と言えばものスゴく低い確率に聞こえるものの、当時その何倍ものユーザーが女神転生をプレイしていたのだから、発生確率としてはむしろ高い方と考えられるだろう。
しかし不思議なことに、この都市伝説は初出と思われる人の体験談だけが伝わっている。他の人が体験したという話は一切聞かない。
このことから「真・女神転生の初期ロット版のみで再現可能」「そもそも体験者の持つカセットが特別なタイプ(デバッグロム)だった」など、都市伝説に様々な尾ひれがつく結果になった。
もしかすると、体験者と名乗る人が面白半分に広めたデマだったのかもしれない。都市伝説の真相は今も闇の中である。
ところが、この都市伝説に目をつけた人たちがいる。なんとそれが女神転生シリーズの生みの親であるアトラススタッフたちというから驚きだ。
この都市伝説は、2012年に発売したペルソナ4の派生作品「ジ・アルティメット・イン・マヨナカアリーナ(P4U)」の開発中にスタッフの目にとまり、なんと逆輸入する形で女神転生シリーズに組み込まれてしまった。
実際にプレイステーション3の本体時間をP4Uの発売日より前に設定してプレイすることで、ゲーム画面下部のインフォメーション欄に「すぐにけせ」という文字が流れる仕様になっている。
都市伝説を逆手にとって再現するという、女神転生スタッフのなんとも粋なはからいと言える。
ちなみに問題となる「真・女神転生」の「すぐにけせ」は再現動画がネット上の至るところに転がっているが、もちろんこれは有志たちがパソコン上でそれっぽく作った、あくまでも「再現」の動画である。
しかしあろうことかNHKが「実機で起きたバグ」としてこの動画を紹介してしまい、はからずもネットの住民に「釣られる」形となってしまった…
予想外のところで思わぬ被害を出し、ネットリテラシーの重要さまで教えてくれる都市伝説になったのだ。
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呪いの都市伝説!女神転生のあの悪魔にだけ「さま」が付いた理由
女神転生シリーズといえば、様々な神話のキャラクターが実名のまま登場することで知られるゲームだ。
特に真・女神転生2では唯一神の「Y.H.V.H」がラスボスとして現れ、向こうの国と何かしらの問題が発生するのではないかと、ある意味でプレイヤーをハラハラさせた過去を持っていたりもする。
ところが女神転生ではそんな唯一神にしても、基本的には呼び捨てにしている。他にもルシファーや七大天使たちなど国によっては信仰深いであろうキャラクターが多数存在するものの、彼らに対してもいわゆる「敬称」は用いていない。
しかしそんな中で、女神転生には2体だけ名前に敬称の使われている悪魔がいるのだ。その内の1体が「ミシャグジさま」である。
女神転生ユーザーにはほぼ「説明不要」と思われるミシャグジさまだが、プレイしない人にとっては全く聞き馴染みすらない名前だろう。
外国語にも聞こえるこの名前は正真正銘の日本語であり、諏訪大社にまつられる土着信仰の神様である。女神転生スタッフは本来、この悪魔も「ミシャグジ」として「さま」をつけずに開発を行っていた。
ところがこの頃から、なぜか開発局内で怪奇現象が頻発するようになった。また、スタッフの何人かが謎の高熱を出したりなどのトラブルにも見まわれた。
そこで女神転生スタッフの1人が元々祟り神である「ミシャグジ」の呪いに違いないという判断をした。そして最終的にこの悪魔の名前に「さま」を付けたところ、それまで起っていた怪奇現象はピタリと収まったのである。
そのため、以降の女神転生シリーズでも「ミシャグジさま」を正式名にしているという。都市伝説ならぬ開発秘話だ。
ただし諏訪大社にまつられる神様のほうは正式には「ミシャグジ」ではなく「ミ”ジ”ャグジ」である。
微妙に表記を変えているのも、呪いを避けようとする女神転生スタッフの機転だろう。なお敬称が付けられたもう1体の悪魔はかの有名な「平将門」である。
彼は戦に敗れて京都でさらし首になっていた。だが、その状態のまま数ヶ月放置されても一向に腐らず、しかもある日の夜に途端に目を見開いて東の空に飛んでいった。
もはや都市伝説すら裸足で逃げ出すほどの化け物級のエピソードを持った平将門公。
京都から飛んできた首が落ちたとされる場所には「将門の首塚」が建っているが、ここは現在でも有名な心霊スポットとして噂されている。平将門公がいかに規格外の呪いを秘めているか理解できるだろう。
そんな将門公を作中で、しかも「悪魔」として使おうと言うのだから女神転生スタッフもやはりぶっ飛んでいる。
だが都市伝説いわく、やはり将門公の怒りにも触れてしまった。それで彼に対しても「さま」を付けて表記することにしたのだ。
また女神転生スタッフは、新作の発売前に必ずおはらいを受けるという話が都市伝説的なレベルで語られている。
これも特に平将門公の怒りを静めるための取り決めらしいが、あるとき「呪いなんて非科学的」として女神転生スタッフがおはらいを受けないことがあった。
するとその直後、アトラスの親会社である「インデックス」がトラブルを抱えたまま倒産。あおりを受けたアトラスも、資金難から女神転生シリーズを始めとした多くのゲームを開発できない事態に陥ってしまった。
結果的に別のゲーム会社が子会社としてアトラスを吸収したため難を逃れたが、呪いの都市伝説を身をもって証明した女神転生スタッフの何とも哀れなエピソードである。
ちなみに女神転生は元々「デジタル・デビル・ストーリー」というSF小説をゲーム化したもの。そのため、本来ならそれ一回で完結の作品だったのである。
ところが「女神転生シリーズ」として数多くの派生作品を生み出すことになった。ある意味で、それ自体が都市伝説とも言えるだろう。