これって怨念!?日本を襲う「カーネルサンダース」の呪いが怖い…
ケンタッキーフライドチキン(KFC)の店先に必ず置いてあるカーネルサンダース人形。
彼は創業者でありながら、同店のマスコットキャラも務めるという珍しい存在だ。
が、そんなカーネルサンダースにはとある「呪い」の話があった。
しかもこの呪い、寄りにもよって日本で起きていたとは…
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ここがポイント!
「カーネルサンダースの呪い」が大阪で発生!
「KFC」といえば世界的なファストフードのチェーン店。最近では豚肉などを用いないハラルフードなどもある。
こうした面でも有利なKFCは、まさに世界から愛されるファストフードである。さて、そんなKFCと日本との関係は1970年から始まった。
万博に実験店をオープンしたのち、名古屋に日本の1号店がオープン。このとき初のカーネルサンダース人形も設置された。
ただし、呪いの話はこの時点ではまだない。カーネルサンダースの呪いが始まったのはそれから15年後…1985年のことだ。
この年、大阪でとあるニュースが起こる。野球ファンならご存知だろうが「阪神タイガースの日本シリーズ優勝」である。
が、「カーネルサンダースと何の関係があるのか?」
これこそが呪いの謎を紐解くキーポイントだ。
実は阪神タイガースの日本シリーズ優勝は、後にも先にもこの1回だけ。またペナントレースだけ見ても、1964年から85年まで実に20年以上も優勝を逃している。
つまりタイガースファンのボルテージは尋常じゃなかった。最近ではハロウィンイベントがニュースになるほどの盛り上がりを見せる。
だが、この日の大阪はこんなものではなかった。あちこちでどんちゃん騒ぎ。
果ては橋の上から道頓堀に飛び込む人まで…あわや警察沙汰にまでなる始末である。
そしてこの時、道頓堀に投げ込まれたのは人間だけではなかった。日本でも着々と事業展開をしていたKFCは、食い倒れの街・大阪にも進出。
道頓堀にもチェーン店が存在し、店先にはカーネルサンダース人形も。
そう…テンションの上がりすぎた阪神ファンは何を血迷ったか、カーネルサンダースを道頓堀川に投げ入れたのだ。
そしてこの珍事件をきっかけに、世にも怖ろしい「ある呪い」が起きることになる。
カーネルサンダースは阪神タイガースを呪い続ける!?
この呪いはカーネルサンダースが川に投げ込まれた翌年からいきなりスタートした。阪神タイガースの選手がデッドボールを貰ってケガをするなど、アクシデントが続発!
そのケガが原因で引退するものまで現れた。そんな中、助っ人外国人も「息子の病気治療のため」として帰国。
主力選手が一気にいなくなり大幅な戦力ダウンとなってしまう。これにより阪神は数年間、いわゆる「下位低迷」の状態になる。
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さらには責任を感じた当時の球団代表が自殺するなど…カーネルサンダースの怖すぎる呪いである。呪いというより個人的な恨みに感じなくもない。
ともかく、この阪神に対するピンポイント爆撃はここから長い間続いた。特に顕著なのがドラフト会議。タイガースはほぼ毎年、1位指名の有力選手を獲得できずにいるのだ。
2012年に藤浪投手を獲得できたことでドラフト会議の呪いは「終わった」とされているが…未だに予断を許さない状況である。
と、このように日本の1球団だけを完全ロックオンしたカーネルサンダースの呪い。
しかしちょっと考えて欲しい。橋から落とされたことに怒って発動した呪いだとするなら…
本当に呪われるべきは投げ込んだファンの1人であって、球団は全く関係ないのでは!?ともすれば、完全なとばっちりである。
まあ…やはりそこはおじいさん。人形とはいえ多少ボケが始まっていたのではないだろうか。
とか言うと、筆者が呪いにあいそうで怖いが。
各種メディアでも報道されたカーネルサンダースの呪い!
実は呪いの発動後、阪神の低迷を「カーネルサンダースのせい」だと思う人は少なかった。そもそも呪いについて知らない人がほとんどだったのである。
ではなぜ、この噂が広まったのか?これにはあるテレビ番組が関係していた。
大阪のローカル番組「探偵ナイトスクープ」。ローカル番組としてはかなり有名なので、知っている人も多いだろう。
この探偵ナイトスクープのとある放送回。
「道頓堀に沈められたカーネルサンダースを救え!」というコンセプトで投げ込まれた人形と呪いの件が紹介されたのだ。
さらに当時の局長だった上岡龍太郎氏が「人形の怒りをしずめて呪いを解かないと阪神の優勝はない!」とまで力説…
こんなことがあって、カーネルサンダースと呪いの噂が一気に広まったという流れである。
呪いの噂が広まると関東圏のメディアもこぞってカーネルサンダースの話に食いついた。
「大阪人は未だにオカルトを信じている」
関西圏の人をちょっと小馬鹿にするこんなコンセプトで噂を配信。かくして「カーネルサンダースの呪い」は全国的に「知る人ぞ知る」都市伝説へと発展していったのだ。
ちなみに。当時は探偵ナイトスクープのスタッフに阪神ファンは皆無で、巨人ファンのみだったという都市伝説が存在している。
これが真実ならば、初めからメディアに踊らされた「呪いマーケティング」…と言うちょっと腹黒い見方も出来なくはない。
急遽、発掘されたカーネルサンダース…これで呪いは終わったのか?
未来永劫続くかと思われたカーネルサンダースの呪い。だが、2009年に意外な決着がつく。
20年以上も川底に眠り続けていた人形がとうとう発見されたのである。これは水辺整備事業の一環としていわゆる「どぶさらい」をしていた最中でのこと。
作業員は当初カーネルサンダースを人間の死体だと勘違い。またしても、あわや警察沙汰になる騒ぎだったという。
しかし紆余曲折がありつつ、カーネルサンダース人形はその日のうちに引き上げられる。残念ながら両足首やトレードマークの眼鏡など一部のパーツは発見されず。
それでもKFC側からは、公式に「タイガース優勝時に投げ入れられた物で間違いない」とのコメントが。長い時を経て、ようやくカーネルサンダースは太陽を拝み大地に立つことができたのだ。
まあ眼鏡も足もないわけだが、ともかく。これにて日本の野球界を苦しめ続けた「受難」は解かれた…
と思われたが、カーネルサンダースの呪いにはまだちょっとした続きがある。
野球の次はサッカー!?まだまだ続くカーネルサンダースの呪い…
2002年、日韓ワールドカップのあったこの年。開催国ということもあって、日本ではかつてない程のサッカーブームが巻き起こっていた。
そんな中で行われた日本代表vsチュニジア代表戦。結果は日本代表の勝利。
が…これに対し、テンションが上がりすぎちゃったファンが暴徒化。サッカー用語で「フーリガン」とも言われるアレだ。
このフーリガンが兵庫の三宮にあったKFCを襲撃。またしてもカーネルサンダースは関西人に襲われ、この時は手首が破壊されるなどの被害を受けている。
これはもしや…次の呪いがかけられるのは日本サッカー界!?そういえばアギーレ監督がイカサマ疑惑で解雇されると言った事件も起きたが…
果たしてサムライブルーも不幸に見舞われてしまうのか?今後の展開に注目である。
しかしどうでもいいが、関西人はカーネルサンダースに何か恨みでもあるのだろうか…もう少しご老体はいたわるべきだと思う。
古くから日本には「物には魂が宿る」という考え方がある。つくも神とも呼ばれる伝承で、特に人型の物にほど魂が宿り易いと考えられている。
カーネルサンダースだけでなく…また呪いの有無に関わらず、物は大切に扱わなければならない。