「紅の豚」都市伝説…4つの裏話がネット上で話題に!
世界大恐慌時代のイタリア・アドリア海の不器用に生きる男のロマンを描いた「紅の豚」。
主人公のマルコは可愛らしい豚の姿であるのに対して男気あふれる内面を持ち、その魅力的なギャップから男女問わず多くのファンがいる。
そんな紅の豚にも、他のジブリ作品同様に都市伝説があがっている。
密かに語られる都市伝説の詳細と紅の豚ファン必読の豆知識を紹介しよう。
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紅の豚に登場する「マルコ」の秘密
主人公のマルコ・パゴットは通称「ポルコ・ロッソ」と呼ばれ、街の人々に親しまれている。
通称が有名なのでこちらを主人公の本名と思っている人も多い。
イタリア語でポルコは豚、ロッソは赤という意味を持ち、タイトルの通り「紅の豚」という意味を表している。
また、ポルコロッソには「臆病者」という意味も含まれている。
主人公は軍隊社会に嫌気がさして軍を去るために、自ら豚になる魔法をかけた。
その後は賞金稼ぎとして活躍するようになるが、空軍を辞めたにも関わらず政府からお金をもらう生活というのには変わりない。
そのことを自嘲して「臆病者」の通称を自らに付けているのだ。
つまり、主人公が豚である理由は自分への戒めでもあるのだ。
マルコの乗る真っ赤な「飛行機」には都市伝説が…
マルコの乗る赤い飛行機。これにはモデルがあると都市伝説になっている。
噂によると、かつてグアムの空港会社が所有していたものに非常に似ているのだそう。
しかし台風の影響で破損し処分されてしまったために現在は確認を取ることができない。
どのような経緯でモデルとなったのかも定かではなく、これは情報が極めて少ない都市伝説である。
もしかすると、宮崎監督がグアムでその飛行機を見た印象からマルコの飛行機の着想を得たのかもしれない。
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紅の豚には「魔女の宅急便」と関連する都市伝説も
ジブリ作品としては「紅の豚」の前作にあたる「魔女の宅急便」。
内容は全く異なる二つの作品だが、意外な点で関連していると都市伝説になっている。
それが「紅の豚」で脇役として登場する家政婦さん。
この老婆は人手不足解消のため飛行機製作を手伝っており、そこで「魔女を見たことがある」と意味深な発言をしている。
実は魔女の宅急便の作中でも似たような人物を確認できるのだ。
彼女はここでも「老婆の家政婦」として登場しており、いずれにしても目立つ役ではないものの、両作品に登場する老婆を見比べてみるとそっくりなのだ。
同じ人物が他作品に登場するケースは世間では多くあるものの、ジブリアニメではレアなケースである。
都市伝説の真偽は公式では発表されていないために断定はしにくいが、これは「監督の遊び心」と定説されている。
両作品を見る際はぜひ自身の目で見比べてみてもらいたい。
「紅の豚」の制作はなぜ長引いたのか?
当初、紅の豚は長編映画としてではなく、30分程度のショートアニメとして作られる予定だった。
宮崎駿は兼ねてから空や航空機をテーマとしたアニメ制作を夢見てきたので、これが念願の作品制作となった。
しかし同時期に「おもいでぽろぽろ」の制作も行っており、紅の豚の企画は難航していた。
ようやく落ち着き制作再開となったとき、今度はアニメの舞台近郊であるユーゴスラビアで内戦が勃発。
監督は「フィクションとは言えど、戦争が実際に起きている地を舞台として良いのか?」という問題にぶつかる。
これがきっかけとなった結果、元々ショートアニメであった紅の豚は、更に戦争や時代背景が深く組み込まれた作品になったのだ。
しかし映画のお披露目が決まった直後、なんと公開予告ムービーでもトラブルが起きる。
この予告ムービー制作に監督が全く携わっていなかったために、映画の良い部分が伝わらない予告になってしまったのだ。
紅の豚は「世界恐慌時代」に生きる人の愛やロマンを描いていたにもかかわらず、予告では航空機の戦闘シーンに重点が置かれていた。
勝手な予告を作られたことに監督は「こんな好戦的な映画を僕は作っていない!この予告は僕の作品ではない。」と激怒。
映画発表の記者会見でもその怒りをあらわにし、スタッフ陣と一悶着あったそうだ…
「紅の豚」制作がトラブル続きだったのには宮崎氏の強い想い入れが関係していたことが容易に伺える。
気になる点があったら立ち止まり、時に怒りながら問題を解決していく宮崎駿だからこそ完成度の高い作品が生まれるのだろう。