【涙腺崩壊】ドラえもんの泣ける話、まとめて大公開!
アニメ「ドラえもん」といえば、ひみつ道具に頼りすぎたのび太が痛い目にあうというのが基本的なオチだ。
しかし、そんな教訓的なストーリーから外れた感動回があるのも事実。
今回はそんなドラえもんの「泣ける話」についていくつか紹介しよう。
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ここがポイント!
ドラえもんに登場する「フー子」の泣ける話
文庫版ドラえもんの「感動編」にも収録されている「台風のフー子」という題名の回。ある日、のび太が「ペットを飼いたい!」といつものように駄々をこねる。
そこでドラえもんが取り出したのが、得体のしれない卵。ドラえもんすら中身が何か忘れているものの「何が生まれても大事に育てる」ことを条件に、卵をのび太に預けた。
そして生まれたのが、題名にもある通り「台風」の子どもだった。何かの比喩とかではなく…本当に台風の子どもなのだ。
そんなバカなと思うが、実際に竜巻のような物体が卵から生まれている。しかし、のび太は条件の通り台風の子どもを大切に育てて「フー子」という名前を付ける。
フー子の好物は「温かい空気」と、妙にリアルな設定だったりするが…このため、のび太はロウソクの火を使ってご飯をあげている。だがペットとは言っても、やはり台風。
大きくなるに連れて家の中を荒らすようになり、次第にドラえもんたちの手には負えなくなっていくのだ。そして家族からも怒られる。
それでも、初めてのペットを大切に育てるのび太。そんなある日のこと。
日本に大型の台風が直撃するというニュースが流れる。このままでは「多大な被害が出る」と不安を煽るような報道がされる中…
フー子は大型台風に向かい、そしてとうとう太平洋上でぶつかり合う。するとフー子と台風はお互いにパワーを削り合って、とうとう一緒に消えてしまったのである。
「台風」というあり得ないペットだが、人間や動物と同じように感情を持っていたのだ。育ててもらった恩を返す、なんとも泣ける話ではないだろうか。
たとえば犬や猫をモチーフにした似たような泣ける話は結構ある。だが、突拍子もない設定だからこそ感動が際立つのではないか。
藤子不二雄氏の素晴らしいセンスが生み出した泣ける話である。…ところで台風だから良かったものの。
卵の中身が凶悪な生物だったらどうしていたのだろう?もしかすると別の意味で”泣ける話“になっていたかも知れない。
のび太とドラえもんの絆がスゴい…「スタンド・バイ・ミー」
ドラえもんの映画は、基本的に「泣ける話」として構成されている。なぜかTV版と違って良い奴になる「映画ジャイアン」なんて言葉があることからもわかるだろう。
そんな映画版ドラえもんの中でも、特に泣ける話として有名なのが「スタンド・バイ・ミー」である。ドラえもんとしては初の「3D作品」でもある今作。
スタッフもかなり意気込んでいるようで、最後の感動ラッシュが「ヤバい」と評判だ。ストーリーの冒頭はドラえもんの原作とほぼ同じ。
ある日、何をやっても挫折するのび太のもとに子孫のセワシが現れる。
「このままだと最低な未来が待っている!」
そんなセリフでのび太をけしかけ、更に猫型ロボットの「ドラえもん」を置いて行く。原作と違ってドラえもんは現代に残されることを嫌がっていた。
そんなドラえもんにセワシが「成し遂げプログラム」を使う。簡単にいうと「のび太を立ち直さなければ22世紀に帰れない」というプログラム。
かなり強制的な方法だが、スタンド・バイ・ミーではこうして、のび太とドラえもんの共同生活が始まる。2人が最終的に目指す目的は「しずかちゃんと結婚すること」。
もちろんそのためには、のび太自身が真っ当な人間にならなくてはいけないのだが…とにかく2人はその目的に向かって突き進む。
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ある意味でこれは、2人の努力の話とも言える。そうしてひたむきに頑張った結果、とうとうしずかちゃんものび太に好意を寄せる。
そのきっかけとなったのが、しずかちゃんのパパの一言。少し長いので要点だけ抜き出す。
「(のび太は)人の幸せを想い人の不幸に深く共感することが出来る。それが人間にとって一番大事なこと」
この名言も泣ける話として相応しい。こうした周囲からの手助けもあって、ドラえもんの「成し遂げプログラム」は完了。
すると今度は「48時間以内に未来へ帰る」という条件が飛び出す。そのためドラえもんは元の世界に戻り、のび太と離れ離れになってしまった…
出会いと別れを描いた感動のエピソード。しかも最後はドラえもんが帰ってきてハッピーエンドとなる。
その点も含めて、映画版ドラえもんで「一番の泣ける話」というわけである。ちなみにこのスタンド・バイ・ミーは、原作の複数話を1つの作品としてまとめたもの。
原作の方はTV版で何度も放送されている。しかしそれでも感動できるのは、「泣ける話」としての完成度が高いからに他ならないだろう。
泣ける話の決定版!「おばあちゃんの思い出」
話の冒頭でのび太は、ゴミ捨て場に置いてある「ぬいぐるみ」を見つける。それはボロボロで捨てるしかないクマのぬいぐるみだった。
しかしのび太は思いだす。かつて、祖母が破れたぬいぐるみを縫ってくれたことを…
思い出に浸りながらぬいぐるみを持ち帰るのび太。そして家に帰ると、早速ドラえもんにこう頼むのだ。
「おばあちゃんに会いたい」
のび太は大変なおばあちゃんっ子だったが、祖母は数年前に亡くなっていた。
「未来から会いに来たなんて言っても信じてもらえない」
そう諭すドラえもんに必死に食い下がる。
「姿を見るだけでいいから」
その熱意に負けてドラえもんも渋々と承諾し、のび太の祖母が生きていた8年前にタイムマシンで戻るのだ。過去に着いた2人は物陰からひっそりとおばあちゃんを眺め続ける。
だが、やはり見ているだけでは耐えられなくなったのび太。約束を破っておばあちゃんに正体を明かすと…
なんとおばあちゃんは全く疑いもせずに信じてくれたのだ。のび太が思わず泣き出すシーンは、読者も気持ちが重なって思わず泣ける話となること請け合いである。
母の愛は深しというが…「おばあちゃんの愛」はドラえもんの予想を裏切るほどに深い。
家族愛を感じられる、これ以上ない泣ける話だと筆者も感じた。
「ドラえもんファン」が描いた泣ける話が話題に
「隙間のない引き出し」
これは非公式の作品だが、とにかくクォリティが高い漫画だ。ある1人のドラえもんファンが描いたもので、ネット上ではこれぞ泣ける話として有名である。
高校生になったのび太が物置を整理すると一枚の写真を発見する。その写真には小学生の頃のみんなが写っていて、中央にはドラえもんの姿も。
しかし誰も「ドラえもん」という名前や存在すら思い出せない。どういうわけか、スッカリ忘れているのだ。
違和感を覚えたのび太は必死に、その正体を思い出そうとする。そして夢の中でどうにか「ドラえもん」という名前だけは思い出せた。
その名前をヒントに、失った記憶の手がかりを探すのだが…毎日空き地で遊んだジャイアンやスネ夫たちは小学校の卒業とともに疎遠になり、今やもう会うこともない。
ここでドラえもんの正体を探すこと以前に、のび太は成長するにつれて失った「大切な何か」があることに気付く。そのことに気付いてから、悶々とした日々を送るのび太。
そんなある日、ひょんなことからジャイアン・スネ夫・しずかちゃんの3人と会うことになる。一人暮らしをはじめたジャイアンの家に集った4人。
しかし3人はやはり、ドラえもんのことを忘れていた。のび太は必死に失った記憶のことを皆に訴える。
すると、カーテン越しにドラえもんが現れる。そこでみんなの記憶から自分の存在を消したことや、突然未来に帰った理由などを教えてくれる。
そして最後に、こんな一言を残すのだ。
「生きてる時代は違っても僕たちは仲間だよ」
離れ離れになっていた4人が「あの頃」と同じように集まるラストシーンで、漫画は締めくくられている。小学校の時よく遊んだ、あるいは中学のとき隣の席だった「あいつ」。
大きくなるに連れて連絡を取らなくなったそんな友人たち。そんな寂しさと当時の楽しさ…
多くの感情や思い出を引き起こしてくれる泣ける話である。今回はネット上で特に有名な「泣ける話」をご紹介した。
しかし、ドラえもんにはまだまだ泣ける話として有名なエピソードが無数に存在する。紹介しきれなかった泣ける話の数々…機会があればまた。