「セーラームーンの最終回」に抗議が殺到…結末がエグいと話題に
最近またwebアニメ化されるなど、幅広い年代に人気のセーラームーン。
このセーラームーンの最終回がまるで都市伝説のように語られているのをご存知だろうか?
恐怖、あるいはトラウマ!とまで言わしめたこちらの話を今回は紹介したい。
Sponsored Link
初代セーラームーンの「最終回」が怖過ぎる
問題となった最終回は「アニメ版」でのこと。セーラームーンはアニメも放送時期ごとにいくつかのシリーズがあるが、これは初代の話である。
それまでのセーラームーンは原作通りのシナリオで話が進んでいた。しかし噂の最終回ではなぜか、オリジナルストーリーが用いられている。
それがかなり残酷な展開で、未だにファンの間では悪名高いのだ。この最終回でセーラームーンの主人公・月野うさぎたちは敵の本拠地である北極へと向かう。
そこでDDガールズと呼ばれる四人組や敵の組織「ダークキングダム」の女王・クインベリルと戦う。しかし戦闘の途中で、仲間のセーラー戦士たちが次々に倒れてしまう。
いや結論を言うと、うさぎ以外の他の仲間はみな死んでしまうのだ。このシナリオのラスボスであるクインメタリア。彼女との最終決戦はセーラームーン(月野うさぎ)一人で行う。
なんとかクインメタリアを倒したが、残ったのは月野うさぎだけ…子ども向け番組としてはあまりに衝撃的なクライマックスではないだろうか?
セーラームーンの最終回はクレームの嵐だった
最終回の展開には続きがあり、実はこの後、死んだ仲間たちが復活する。奇跡が起きて何事もなかったかのように日常生活に戻るのだ。しかし、それで済まなかったのが視聴者である。
この最終回を見た子ども達があまりの展開に泣き出すなどした。そのため、放送終了後に抗議の電話や手紙が殺到したのだ。
中には熱を出して寝込む子どもまでいたという。たかがアニメに…と思うかもしれない。
しかし、初代セーラームーンは1年間かけて放送された作品である。その中でセーラー戦士たちは特別な友情を育んできたし、アニメでもそういう見せ方をしていた。
それが最終回になると、一瞬で全てがぶち壊されるのだ。当時の子ども達がどれほどのショックを覚えたか容易に想像できるだろう。
また当時は、今ほどアニメ作品が多くなかった。つまり子ども達は夢中でセーラームーンを見ていたのである。
さらにBPOが未だなかった時代だ。これは各放送局が作るテレビ番組が人権を尊重しているかどうかを判断する機関のことで、2003年7月に発足されている。
それからというもの、際どいところを突いたアニメやお笑い番組がこの機関によってどんどんお叱りを受けることになったのだ。
俗に「セーラームーン無印ラストショック」とも言われるこの最終回。
あと10年放送が遅ければ遭遇しなかったかも、なんて思うとまさに時代を感じる話ではないだろうか。
Sponsored Link
衝撃的な最終回にはいくつかの理由があった…
最終回と言えば物語が一番盛り上がる部分。だから驚きの展開を用意するのは制作側として、よくある手法というのは理解できる。
しかし、それにしてもセーラームーンの最終回はやり過ぎである。復活が約束されているドラゴンボールとはワケが違うのだ。
ではなぜ、初代セーラームーンの最終回がここまで衝撃的になったのか?これにはいくつかの理由が噂されている。
まず大前提の理由として、アニメのシナリオが原作に追いついてしまった。そのためアニメオリジナル展開にする必要があったのだ。しかし作者本人が考えたものではなく、結果的にクオリティを下げたと言われている。
そしてここからが最大の原因だ。実はセーラームーンのアニメは、初代の最終回を前に続編の制作が決定していた。この状態で次のシリーズに話を繋ぐにはどうしてもインパクトが必要だったとのこと。
とは言え、本当に必要だったのかは分からない。噂によれば当時のスタッフがそう考えて実行に移したそう。結果、あのような最終回が生み出された。
これは後だしジャンケンのような感想かもしれないが、子どもが泣いた裏には大人たちの都合があったのだ。そう思うと何だかやるせない気分である。
その後のセーラームーンは大丈夫?
「無印」とも呼ばれる初代セーラームーンのやり過ぎっぷり。ここからは一転、その後のシリーズでは穏やかな最終回が続いた。
無印の続編にあたる「R」では、うさぎの娘ちびうさが登場したことで衝撃展開とも言われたが、最後は単純にラスボスのワイズマンを倒して終わりだ。
そのまた続編の「S」もアニメオリジナル展開で、セーラーコスモスが登場しない。ただし土萠ほたるが赤ん坊に戻るなど、別の意味でインパクトは大きい。
しかし無印版のような恐怖の演出はないので安心して視聴できる。初代であまりに多くの抗議が寄せられたことを受けて、どうやらスタッフたちも反省したようだ。
とは言え「歴史は繰り返される」という言葉があるように、またセーラームーンの最終回でトラウマを植え付けられる日が来るかもしれない?