迷作すぎて笑える…!ファミコンのクソゲーランキング「TOP3」

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致命的なバグや、そもそも全く面白みのないものを我々はよく「クソゲー」と呼ぶ。

今でこそゲーム開発のノウハウも増えて、そうした類のクソゲーは数を減らして来ているが…

コンピューターゲームが世の中に出たばかりのファミコン時代には、それはもう数えきれない程のクソゲーが世の中に流出したものである。

そこで今回は、クソゲー大量生産時代のファミコンカセットの中でも、屈指のランキングTOP3を紹介しよう。

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もはや殿堂入り!ファミコンのクソゲー・ランキング「TOP3」

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第3位「いっき」(1985年・サンソフト)

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ただの農民「権兵衛(ごんべ)」が主人公という風変わりな様は、ファミコン世代の子どもたちにある種の期待とそれ以上のクソゲー臭をもたらしたことだろう。

いっき(一揆)」というタイトルの通り、プレイヤーは「ごんべ」が悪代官の屋敷まで殴りこみに行くまでを操作することになる。ジャンルとしては多方向スクロールのアクションゲームだ。

普通一揆といえば、多くの農民が起こすストライキみたいな光景を想像するだろう。しかしこのゲームは、主人公の「ごんべ」一人だけが悪代官に反抗するという「タイトルに異議あり!」な作品となっている。

とはいえ、これについては当時のファミコンカセットの容量が少なかったためとも考えられる。

しかし、敵として出現するキャラが「忍者」ならまだ分かるにしても「幽霊」とか…果ては表現すらできないバケモノが現れる辺り、ファミコン時代のカオスさを実感出来るクソゲーらしい内容となっている。

ただし「いっき」は元々、アーケード時代からかなり人気の高いゲームであった。現代でもクソゲー愛好家というのは一定数いるが、もちろんそんな意味ではなく純粋に人気ソフトだったのだ。

ファミコンに移植された際もカセットの売り上げは好調で、ケータイサイトの「いっき萌バイル」にはミリオンセラー作品としても紹介された。

もちろん実際に100万本も売り上げたわけではないが、当時からそれくらいの人気があったという宣伝である。

しばしばクソゲーの代名詞として扱われる「いっき」だが、実際にプレイしてみると難易度の高さは別として、ファミコンの中でも良くできたソフトである。

今回はランク付けに少々迷ったが、この「いっき」こそが初めて「クソゲー」と呼ばれた作品なのだ。

ちなみに、この言葉を世の中で初めて用いた人は「ゆるキャラ」の火付け役としても有名な漫画家・イラストレーターの「みうらじゅん」氏。

彼が「いっき」をプレイした際、そのあまりの難しさに「プレイヤーを馬鹿にしているバカゲーだ!」と怒り出したとのこと。

ところが「金を払って買ったのに馬鹿もない、こんなのはクソだ。クソゲーだ!」と言うことで命名したのが始まりである。

しかし「いっき」自体は本当に人気の高い作品で、その後もサンソフトはいわゆる「精神的続編」となる「東海道五十三次」や「水戸黄門」の作品を次々とリリースしている。

また各種モバイルゲームとして復刻版もリリースされたり、2010年にはPS3にてオンラインゲーム化も果たしたファミコン世代を代表するソフトの一つである。

ランキングに入れておいてアレだが…決して世間が言う程のクソゲーではないのだ。

 

第2位「スペランカー」(1983年・アイレム)

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あまりにも有名すぎるクソゲー「スペランカー」。このランキング順位にも納得だろう。

キャラクターの半ドットの高さから落下しただけで残機を失うさまは、ファミコン世代のゲームがいかに理不尽だったかを十二分に物語っている…

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例えば、ロックマンシリーズなどのアクション作品でついやりがちな「ジャンプ癖」。これは何も無いところで、あるいはする必要の無いところでプレイヤーがノリでジャンプボタンを連打する癖である。

ところが、このジャンプ癖がスペランカーでは大変な脅威を引き起こす。ナゼなら普通に滑り落ちれば無事に落下できる高さの崖を、ジャンプして降りたがために残機を失ってしまうからだ。

正直これは、あまりにもプレイヤーを馬鹿にしきった仕様に感じる。

タイトルである「スペランカー」の語源となった「スペランキング(Spelunking)」は「ムチャな洞窟探検」を意味するワードだが、プレイ中の難易度はもはや「無謀」という次元をはるかに超越している。

よく鬼畜難度などと言うが、もはやそれ以上である。あまりに耐久力が低いため、他のゲームでもプレイヤーがすぐに死んでしまう設定(いわゆる虚弱体質)に対し「スペランカーかよ!」と例えられる程なのだ…

しかし、発売から30年以上も経ちながら未だにネットスラングとして愛され続けているのも、ある意味でクソゲーのクソゲーたる魅力なのかもしれない。堂々のランキング2位!誰も文句はないだろう。

ちなみにこの「スペランカー」。日本のゲーム作品だと思われがちだが、元々はアメリカの「マイクロ・グラフィック・イメージ社」がコンシューマー用に開発したものなのだ。

本場アメリカにもクソゲーランキング的なものがあれば、やはり堂々のランキング入りを果たすのだろうか。

 

第1位「たけしの挑戦状」(1986年・タイトー)

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やはりファミコンのクソゲーランキングで1位といえば「たけしの挑戦状」にほかならない。

いや、そもそもファミコンのみならず、全てのゲームで総合チャンピオン決定戦のようなランキングを行ったとしてもクソゲーのトップ・オブ・トップは「たけしの挑戦状」を差し置いて他にはないだろう!

まずゲームの目的が不明で、何をすればストーリーが進むのか分からない。やっと話が進行しても町中のチンピラが強すぎてすぐにやられてしまう…

またフラグを立て忘れたまま飛行機に乗ると無条件で墜落し、残機がいくら余っていようが問答無用でゲームオーバー

極め付けには…やっとの思いでエンディングを迎えた後、ビートたけしが出てきて一言。

えらいっ!」。ただのそれだけだ。

いや、それから五分ほど待つと新しいメッセージが浮かび上がるのだが。

その言葉というのが知る人ぞ知る、こちら。

こんなゲームにマジになっちゃってどうするの」。

当時定価で買った子どもたちの一体どれほどが、この理不尽なクソゲーっぷりにファミコンのコントローラーをぶん投げたことだろう?

いや、下手をすると「たけしの挑戦状」のカセットごとファミコン本体を地面に叩き付けたっておかしくはない。

前述の「こんなゲーム〜」のくだりはネットが普及して以降、アスキーアートと共にコピペ化するほどの影響力があり、いかに当時の子ども達にトラウマ的な記憶を植え付けたのかが分かる…

しかし単なるクソゲーなら、ここまで伝説になることは無かった。

「たけしの挑戦状」がクソゲー中のクソゲーと言われる理由は、当時それこそ人気大絶頂だった「ビートたけし」の名前がタイトルに使われたこともあって、このソフトがなんと80万本以上も売れてしまったと言うところにある。

そして、クソゲーと呼ばれながらファミコンの売上ランキングの上位にも食い込む矛盾っぷりが凄まじい…

ファミコンが主流だった当時はもちろんネットなどは存在せず、クソゲーかどうかの情報を正しく受け取ることすら難しかった。

そのため日本全国で80万人以上のファミコンユーザーが「伝説のクソゲー」たる「たけしの挑戦状」の犠牲になったのである。

また後に発売された攻略本もかなりデタラメなことが書かかれてあり、余計にファミコンユーザー達を混乱させた。

ちなみにこの攻略本の件で出版社に連日、質問や抗議の電話が殺到したのだが、初めのうちは律儀に対応していた担当者もその内に嫌気がさして「担当者は亡くなりました」と嘘をついてやり過ごしたと後年になって明かしている…

クソゲー愛好家の中では「クソゲーのランキングはやっても無駄。なぜなら、ランキングの1位は必ずたけしの挑戦状だから」という意見。

もしくは反対に「この手のランキングは全て、たけしの挑戦状のために存在する」という考え方が半ば常識的に語られているのだ。

しかし、なぜこの作品がこんなにクソゲー化したのか?逆説的に言えば、なぜこれほどのクソゲーが発売されてしまったのか?

この疑問についてはかなり討論がされており、一説にはスタッフとの打ち合わせの際にビートたけしが全くやる気を見せず、適当に企画案を出したせいとも言われている。

また当時のビートたけしは、本人自身がファミコンにハマっていたという噂もあり、反ってゲーム好き過ぎるために大学ノートを埋める勢いのアイデアを提出したせいとも囁かれている。

つまりファミコンの容量を無視した超壮大なスケールの作品を考え、しかもそのストーリーを一切削除しなかったものだからゲームバランスが崩壊して、クソゲー化したというのだ。

むしろ近年では、こちらの説の方が有力とも言われている。

もしファミコンがもっと高性能だったら、あるいは発売する時代がもう少し遅くアイデアを全て詰め込むことが出来ていたなら、もしかしたら「クソゲー」ではなく「神ゲー」と呼ばれていたかもしれない。

「たけしの挑戦状」はある意味で、そんな「早すぎたソフト」だったと考えられなくもない…

しかしまあ、どれだけ時代が過ぎても「ランキングのトップに君臨し続けるクソゲー」という方がよっぽど伝説的なので、むしろ芸人・ビートたけし的には今の方が正解だったのだろうか。

ある意味でファミコン世代を代表する、ランキングTOP3、いかがだったろう。

ちなみにクソゲー認定の基準はバグの多さを含めたゲームバランスの悪さ、あるいはストーリーの酷さなどもあるが、そもそも「ゲームにすらなっていない」と言うのが最低限のラインである。

ところが最近は、ちょっとでも難しかったり自分に合わなかったりすると簡単に「クソゲー」と認定する。

そんなヌルゲーマーは今回紹介したランキングを、上から順にプレイして根性を叩き直すべし!?以上

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