何故こうなった!?ドラゴンボールの戦闘力、裏設定の数々

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ドラゴンボールはラディッツ編の頃から「強さ」に対する考え方がガラッと変わった。

これは言わずもがな、スカウターの存在による。

「戦闘力」が数値化されて敵の強さが分かりやすくなった。

その反面、戦闘力に関してドラゴンボールではちょっとした問題も起きていたのだ。

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初期ヤムチャの戦闘力は一般人レベル?

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ネット上ではドラゴンボールの戦闘力がインフレしすぎてヤバい!そんな風に噂されているらしい。

実際にそこまで戦闘力は上がりすぎているのか?ネタにされているだけで、事実は違うということもネット上では良くある。

ここは確かめてみた方がいいだろう。そんなわけでスカウターが登場した頃から特徴的な部分だけを抜き出して、ドラゴンボールの戦闘力について考えてみたい。

まずドラゴンボール内で初めて「戦闘力」という概念が用いられたのは、ラディッツのスカウターから。近くにいた農夫のおっさんを分析した結果、「戦闘力5」と表示されたのが最初だ。

戦闘力たったの5か

上記はドラゴンボールの中でも有名なセリフの1つである。これを皮切りに、ドラゴンボールでは至るところでキャラクターの戦闘力が測られることになる。

ちなみにスカウターこそ出現していないが、ドラゴンボールファンによって綿密に計算したところ…コミックス1巻で初登場したヤムチャ

その時の戦闘力はなんと…たったの「」とのこと。一般人に毛を生やした程度の戦闘力だ。

そりゃドラゴンボールファンからネタ扱いされるはずである。

 

ドラゴンボールの戦闘力は最初からアバウトだった…

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ラディッツ編が始まるとブルマの才能が発揮される。発明家という特技を活かしてスカウターを修理するのだ。

これによりスカウターは単に敵が持つ技術ではなく、ドラゴンボール全体で扱われるアイテムとなった。ちなみに修理後にブルマが測った時の戦闘力は…

亀仙人139、クリリン209、そして天津飯においては250。ピッコロでさえ戦闘力322だったので、この頃の各キャラクターのパワーがいかに拮抗していたかがわかる。

ただ、そのピッコロですらラディッツからは「オレの敵ではない」と馬鹿にされるほど当初は戦闘力に差があった。ただしこのラディッツ編で、戦闘力には「ある特性」が存在することも証明されたのだ。

それは、力を貯めると戦闘力も増大するというもの。実際にピッコロは魔貫光殺砲を撃とうとして、指にエネルギーを集中させる。

このときラディッツが測った彼の戦闘力は1330。また、悟空がかめはめ波を撃とうとしたときも戦闘力が1307まで跳ね上がっている。

簡単にいえば「気合入れりゃ意外とどうにかなる」のが戦闘力なのだ。と、言ってしまうと元も子もないが…

実際にドラゴンボール本編では、この方法でラディッツを倒しているのだから仕方がない。しかし後のベジータ編では、この数値がベースとして採用されてしまったのか、部下のナッパですら戦闘力4000ほどになっている。

言うなれば、スカウター登場直後からインフレの兆しが始まっていたと言えなくもない。

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「フリーザ編」で戦闘力のインフレ化が決定的に!

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それまでのドラゴンボール世界はせいぜい数千単位で戦闘力が争われていた。しかしフリーザ編が開始するやいなや、戦闘力はいきなり大台に乗る。

キュイと呼ばれる雑魚敵ですら、戦闘力が2万近くあったと考えられているのだ。また、戦闘力1千以下だったクリリンさえも「修業の成果」によりフリーザ編では1万を悠に越えている。

ドラゴンボール初期から考えると既にとんでもないインフレ化だ。だが大元のボスである「フリーザ」

彼の戦闘力は文字通りケタが違った。もはやネタとしても有名過ぎる「53万」だ。

ところがナメック星に到着したばかりの悟空は戦闘力5000。フルパワーになっても9万が限界だった。

これではどうやっても太刀打ちできるはずがない。フリーザをあまりに強くしすぎた「弊害」がここで起きたのだ。

このままではZ戦士は敗北…ドラゴンゴールはジエンドまっしぐらである。そんな原作側の裏事情のためか定かではないが、悟空はギニュー戦の後に回復カプセルに入る。

これはパワーアップの機能も持っていたようで、回復後の悟空はなんと…フルパワーで戦闘力300万。修行一切ナシでとんでもないパワーを身につけてしまったのだ。

しかしそうすると、今度はフリーザが弱くなりすぎる。かなり長いこと話を引っ張ってきたフリーザ編の最後が呆気なく終わるのは、名作ドラゴンボールからすればあってはならない展開だろう。

まだ変身を2回残している

そこで考え出されたのが「変身」という設定だ。これによって、まるで後出しジャンケンのような戦闘力の「シーソーゲーム」が始まるのだ。

結果、フリーザは最終形態で戦闘力1億2千万に。ドラゴンボールはとうとうフリーザ編で戦闘力1億越えを観測することになった。

これに対抗して生まれたのが、ドラゴンボールの代名詞ともいえるスーパーサイヤ人。ドラゴンボール世界では「伝説」とされるスーパーサイヤ人になることで、悟空はフリーザを倒すに至った。

つまりちょっと飛躍して言うなら、「戦闘力」という概念がなければ…もしかすると「スーパーサイヤ人」という設定も生まれていなかったかもしれない。

 

ドラゴンボール本編で「戦闘力」がお蔵入りしたワケ

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戦闘力という概念は、バトル漫画に大きな革命をもたらした。絵や表現だけでは中々伝わりにくい「強さ」という概念を数字で説明出来るようになったのだ。

しかしフリーザ編の流れを見てもわかる通り、戦闘力にはある種のデメリットも存在する。それは、ドラゴンボールを始めとしたバトル漫画の宿命として「前に戦ったヤツより強いヤツを出すしかない」という暗黙のルールだ。

そのため戦闘力は高くなっていくしかない…フリーザ編でこのことを痛感したドラゴンボールのスタッフは、スカウターの封印を提案する。

実際にフリーザ編直後の「人造人間編」から、ドラゴンボール本編には数値化された戦闘力があまり出てこない。よって、人造人間編以降の戦闘力はドラゴンボールファンの推測となる。

ただ、その中でも信ぴょう性の高い説を採用すると…完全体セルの戦闘力はなんと160億ほど。

また人造人間に関しても、16号〜18号たちは平均で10億程度とのこと。もはや人造人間1体で簡単にフリーザを倒せるレベルである。

ドクターゲロがもっと早く彼らを完成させていれば…ドラゴンボール世界の歴史は今と大きく変わっていたのかもしれない。

ちなみに時系列的に言えば、セルゲーム開始前に登場した伝説のスーパーサイヤ人こと「ブロリー」。彼は映画版のドラゴンボール内でハッキリと「生まれたときから戦闘力が1万を越えていた」と断言されている。

だがベジータは自身のことを「サイヤ人最強」と名乗っていた。この頃から徐々に、戦闘力に関する設定の矛盾が出てくる。

戦闘アニメにおいて、いかに「数字」が扱いにくいモノなのかが分かる。

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原作でのラスボス…魔人ブウの戦闘力がエゲツない!

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セル編から数年後。子どもだった悟飯もすっかり大きくなって、主要キャラも次々と子どもを生んでいる。

ドラゴンボールにしては珍しく平和に満ちた数年間だったことがうかがえる。少し脱線するが、多少平和ボケした所で戦闘力に影響はないだろう…

と、ドラクエルールで考えていたファンも少なくないかもしれない。しかし作中で、悟飯はベジータから「力が落ちた」と指摘されたことから、戦闘力は下がるものらしい。

そんな平和ボケの最中に始まる、ドラゴンボールの原作としては最後になる「魔人ブウ編」。

魔人ブウ編のしょっぱなに出てきたダーブラこそ、セルより弱い、もしくは互角と言われていたが…いや、その時点で既にとんでもない強敵ではあるが。

その後に現れたブウは有志の考察によると、なんと戦闘力1兆2千億!億超えですら驚いたのに、まさかの「兆超え」である。しかも、これはまだ「純粋ブウ」と呼ばれていた頃の話し…

最も強いとされる悪ブウのときには、戦闘力は36兆にまで上り詰める。更に悟飯やピッコロを吸収した時には最大で「192兆」にまでなっていたという説もある。

もはやインフレ程度の騒ぎじゃない。日本の通貨で考えれば分かりやすい。

ドラゴンボールの戦闘力を「円」で例えるなら…その日の家計のやりくりを考えていたのに、いつの間にか国家予算の話になっていた。

と言うくらいケタが跳ね上がっているのだ。ただし、原作最大の戦闘力はブウが叩きだした192兆ではなかったのだ。

悟空がベジータとフュージョンして生まれたベジット。その彼が、更にスーパーサイヤ人3になることで出した「4京」(推測の数値)が最大になる。

改めて思うがドラゴンボールは「ブウ編」で終わって良かった。このまま続いていれば、多分ケタがいくつあっても足りなかっただろう…

 

気になる「ドラゴンボールGT」以降の戦闘力は?

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原作は終了したものの、ドラゴンボールのアニメ自体はその後もGT、超などのシリーズ作品として続いている。鳥山明氏が携わっていない部分もあるので、公式と考えて良いかは微妙なラインだが…ストーリー的には地続きだったりもする。

そうなると、やはりGT以降の戦闘力もドラゴンボールファンとしては気になるところだろう。安心してほしい。

ドラゴンボールにおける戦闘力のインフレ化。これはGT以降にもしっかりと受け継がれている。

これはもうシリーズ恒例なのか、案の定ケタがどんどん上がっている。悟空が黄金の大猿になったときは3垓(1垓=1000京)を超えた。

更にスーパーサイヤ人4状態のゴジータのときには、垓よりも1ケタ上の1ジョにまでなった。これらは一切の誇張なく「天文学的数字」である。

スタッフもネタでやっているに違いない。漫画界の生ける伝説とも言える「ドラゴンボール」。

そんな日本だけでなく、海外のコミック史にも大きな影響を与えたドラゴンボールが後世に残した教訓。

戦闘力を数値化したらいかん!」

やった結果が、ご覧の通りのインフレっぷりである。

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