「風立ちぬ」の菜穂子が死ぬ本当の意味!主題歌に隠された悲しい過去

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宮崎駿監督の「風立ちぬ」は引退最後の作品であり、彼の集大成ともいわれる。

そんな映画であるが、監督は「菜穂子が死ぬこと」に対してギリギリまで悩んでいたそうだ。

一体どんな理由があるのか詳細をまとめてみた。

また、風立ちぬの伝えるメッセージについて視点をおいて内容を紹介したい。

 

宮崎監督は「菜穂子が死ぬ」設定を嫌っていた?

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風立ちぬは、ヒロインの菜穂子が花のように美しく死ぬことが物語の重要要素となる。

しかし制作途中に、宮崎監督は菜穂子に感情移入をしはじめ「菜穂子は死なない!」と言い出したことがあったそうだ。

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どうやら彼はキャラクターに感情移入する傾向があり、かつても「もののけ姫」で死ぬはずだったエボシをギリギリで生かす設定に変更したことがある。

しかし今回は、物語の関係で菜穂子が死ぬことは避けられなかった。

鈴木敏雄プロデューサーは菜穂子の死を告げる最後のシーンを「カプローニも一緒に出したらどうですか」と提案し、なんとか説得できたそうだ。

設定を変えてしまうほどの菜穂子への感情移入、宮崎監督の想い入れを感じる一幕だ。

 

「風立ちぬ」と「風の谷のナウシカ」にはある共通点が…

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風立ちぬのキャッチコピーは「生きねば」。不安定な情勢でありながら、時代を生き抜く強さを伝えている。

これまでもジブリ作品の主テーマとして、生死に関わる内容が多く存在している。特に「風の谷のナウシカ」ではキャッチコピーも本作品と同じく「風立ちぬ」になっている。

ちなみにナウシカでは原作の漫画が二巻完結だったものが、映画公開後も連載が続いて七巻完結となった。ナウシカはどんな環境でも人間と自然との共存を決断したのだ。

両作品はそれぞれ「時代」と「自然環境」とで、立ち向かうきっかけこそ違うものの「どんな時でも力を尽くす」というテーマの共通性があるのだ。

また「風立ちぬ」はナウシカの公開から約30年後の作品にはなるが、当時と現在で伝えるべきメッセージがブレていない点は面白い。ここにも「意思を貫き続ける」監督の姿勢がうかがえる。

 

風立ちぬの主題歌「ひこうき雲」が切ないワケ

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上記の通り、主題歌は荒井由美による「ひこうき雲」。のびのびとした優しい歌声に切ない歌詞が素晴らしい曲だ。

彼女は他のジブリ作品「魔女の宅急便」でも「やさしさに包まれたなら」や「ルージュの伝言」を提供していて、ジブリ音楽歌手としても馴染み深い。

また2012年にはデビュー40周年記念を迎え、ひこうき雲は彼女にとって記念ソングになった。

しかし、この曲が出来た背景には悲しいきっかけが存在する。テーマはちなみに「若者の死」。

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彼女が高校三年生の頃、近所で同世代の飛び降り心中が起きたことを機に「ヒトの生死」について考えるようになったそうだ。

また、小学校の同級生を高校1年の時に筋ジストロフィーで亡くしている。

その際に葬式へ行った彼女は、変わり果てた彼の遺影を見て強い衝撃を受けたのだ。

そんな経験から若者の死について考えるようになり「ひこうき雲」が生まれたというわけだ。

あの子の命はひこうき雲」と歌い上げる詞には、はかなく散った生命への想いが切実に込められている。

 

「菜穂子の死」から何が読み取れる?

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数々のアニメに携わってきた宮崎駿。

彼が関わる全ての作品のタイトル名には、必ず「」が含まれていることをご存知だったろうか?

「となりのトトロ」「風の谷のナウシカ」「天空の城のラピュタ」といった具合にだ…

しかし今回の「風立ちぬ」には、何故か「の」が入っていない。

これに対して動揺するジブリファンも実は少なくないし、中には風立ちぬの「ぬ」が「の」に変わると考えている人もいるようだ。

さすがに無理があるとは思うが…

しかしこれまで共通していたことが、突然変わることを信じたくない気持ちも分かる。

ちなみに風立ちぬには続き文句があり、堀辰雄の書いた原作では「風立ちぬ いざ生きめやも」と表現されている。

現代語に直すと「風が立った。さあ生きていこう」となり、ここには「どんな状況でも生きていかねば」という非常に深い意味が隠されているのだ。

「風立ちぬ」は菜穂子の死をきっかけに生命の大切さを強く投げかけている。

今も昔も何かと大変な時代が続いているが、どんな時でも強くいることを応援してくれる作品なので筆者としてもオススメしたい。

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