とにかくエグい!日本版「だるま女」は本当に実在した…

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だるま女」という都市伝説をご存知だろうか?

中国の秘境で夜な夜な開かれる見世物小屋に、両手両足のない女が「だるま」と称して登場する…といった少し残虐なエピソードである。

実はこの「だるま女」。中国の歴史ではかなり古くから存在している。

しかし本当にそんな人たちが実在するのか?という謎について今回は紹介しようと思うのだが、先に断っておく。

結構エグい話が続くので、くれぐれも覚悟されたし…

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「だるま女」など実在しない!?都市伝説だとする証拠の数々

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だるま女にまつわるエピソードとして、こんな都市伝説がある。ある日本人が女性だけで海外旅行をし、その国のとある洋服店に立ち寄った。

ところが試着室に入った女が一向に出てこないので、旅行グループの一人がその試着室を覗くと…なぜか女がこつ然と姿を消していた。

どれだけ探しても彼女は見つからず、これが行方不明の事件になった。その数年後にグループの一人が同じ国へ旅行をしたところ「だるま女」と書かれた見世物小屋を発見する。

中に入ってみると、なんと洋服店で行方不明になったあの女が演者として出演しているではないか。しかも手足を切り落とされ、看板通りの「だるま」の姿になって…

これは1980年代にある日本の週刊誌が実在する事件として紹介したため、一気に広まった都市伝説である。しかし後に調べてみたところ、ただのでっち上げ…つまり実在しないデマであることが判明した。

またこの話にはモデルとなるエピソードがあり、ネットの一部では「オルレアンのうわさ」として知られているのだが…

そもそもこの「オルレアンのうわさ」からして、実在しない事件に対するゴシップである。更に日本ではよく「だるま女」の舞台が中国だと伝えられているが、これにもある1つの元ネタが存在する。

それが『灯台鬼』と呼ばれる、日本古来から伝わる説話だ。

あらましだけ説明すると、遣唐使として中国に渡ったまま行方不明になった父親を探しに息子も旅をするが、最終的に「灯台鬼」という姿にされた父を発見するというもの。

大体の流れが都市伝説の内容と同じである。つまり「だるま女」はこの「灯台鬼」と「オルレアンのうわさ」がミックスされたもの。

そして日本風にアレンジした逸話であり、実在などするはずがない!ということだ。

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逆に「だるま女」の実在を証明するエピソードもある?

ところが都市伝説というのは面白いもので、「存在しない!」という証拠があればそのカウンターとして必ず「いや、実在する!」という論が出てくるもの。

もちろんこの「だるま女」の話にしても例外ではなく、ネット上でもいくつかの証拠が挙げられている。最も有名なのは西太后にまつわるものだろう。

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清王朝末期の姫とされる西太后は「麗姫」と呼ばれる美女に嫉妬し、権力をフル活用してこの麗姫の手足を切断。彼女を「だるま女」にしてしまったというのだ。

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この衝撃的なエピソードは、1980年代の中国映画『西太后』のラストシーンでも使用され、また日本の映画館でも公開された。

ところが包み隠さずに言うと、この西太后が「だるま女」を作り出したという話はフィクションという見方が強い。

なぜなら被害者とされる麗姫は西太后と同時代に実在こそしたものの、上記のエピソードで語られるような「『だるま』にされた女」ではないことが判明。

実際には54才で亡くなるまで幸せに暮らした人物であることが、いくつかの歴史書からも明らかになっているからだ。

しかし安心(?)してほしい。「西太后がだるま女を作った」という話にはモチーフがなんと2つも存在した。

いずれも中国の歴史で語られるものだが、1つは漢王朝で劉邦の妻だった呂后(せき)夫人と呼ばれる側室の両方の手足を切り落として「だるま女」化したと言うもの。

さらにこの逸話は、戚夫人の両目をも潰した挙句にトイレに落として「人豚」と呼んだという…あまりにも狂気じみた展開になっている。

もう1つは、中国唯一の女帝と呼ばれる「武則天」にまつわるもの。彼女もまた権力争いの相手だった女性を、最終的に「だるま女」にしたという逸話が残されている。

両手両足を同時に切断された人間が生存するのは、医学の発達した現代でもかなりの低確率だと言われている。

「だるま女」などという残酷な処刑法の取られた人間を、当時の医療技術で果たして無事に生かすことができたのか?実在を主張する証拠のなかにも、やはりこんな「うさん臭さ」が見え隠れするのは確かだ。

しかし驚くことに、中国ではなく戦前の日本には手足の失った女性が「だるま女」として見世物小屋でショーをしていたという例がいくつか実在している。

この中で特に有名なのが中村久子という女性。もちろん、彼女は亡くなる1968年まで実在していた人物である。

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幼少期に凍傷を原因とする病気によって手足の切断を余儀なくされ、その後はいわゆる「だるま女」として余生を生きた。

成人後は「だるま娘」という名前で、前述のとおり見世物小屋の舞台に立つなど…ドサ回りの芸人として20年近くも活動していたのだ。

さらに彼女はあのヘレン・ケラーとも会っており、その際にヘレン・ケラーから「私より不幸で偉大な人」と誉め称えられている。

また、65才のときには厚生大臣賞(現在の厚生労働大臣賞)を受賞しているなど、彼女は歴史的にも大変貴重な人物なのだ。

いわゆる都市伝説としての「”だるま”にされた女」が実在するかどうかは別として、このような人物が確実に存在したことは揺るぎない事実である。

ちなみに「だるま女」という、一見ショッキングな題材。モチーフとするにはインパクトがあるため返って好まれるらしく、現代においても様々なメディアで作品化されている。

例えば、1963年に登場(その後2010年にリメイク化)した『十三人の刺客』という映画。

ここでは実在した悪大名「松平斉韶」が「だるま女」を作ったとするシーンがあったり、永井豪の漫画『バイオレンスジャック』でも似たような人物が登場する。

ただし最近は「差別表現ではないか」との見方もあってか、業界によってはタブー視されるケースもあるのだとか。

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